政府・自民党が「200年住宅ビジョン」を策定し、長寿命住宅の普及促進に動き始めました。戦後60年、まったくビジョンのなかった住宅政策に、今になってやっと真面目に取り組もうというわけです。
200年住宅とは、もちろんこれまでの消耗品としての家づくりから『資産になる家づくり』への転換を図ろうということですが、米国では住宅資産が国富の30%を超えていると言われている中で、日本は国富の約半分を土地が占めており、住宅資産割合はわずか9.4%に過ぎないのです。
200年住宅を実現するためには、住宅そのものの問題以前に、住宅金融システムの整備が必要になります。住宅の担保価値やこれまでのローンの考え方を改め、資産の少ない消費者や高齢者への住宅購入を容易にし、中古住宅の流通を促すようにしなければなりません。
しかし、市場にはまだ流通するに値する中古住宅が希薄なわけですから、今後より品質の高い住宅の供給が求められることになります。それはもちろん、これまで以上の耐震性をもった住宅でなければなりませんし、住み替え需要に対応しやすい間取り可変(スケルトン・インフィル)住宅が求められることになります。そのための優遇税制や建築費の補助制度等の施策も同時に行う必要があるでしょう。
そこで、私達はそうした政府の思惑を尻目に、かつての日本の家がそうであったように、何世代にも渡って『住み継がれる家』を目指しています。しかし、それはもちろん住まいの先祖帰りを意図しているわけではありません。私達が資産になる200年住宅を目指すのは、それが地域の資産となり、地域文化を育む“種「たね」”となるからです。その土地に合った材料を使い、その土地の気候に合った作りの家は、自然にその土地に馴染み、その土地独特の街並みをかたどっていきます。ただ、ここで古い昔の街並みを想像しないでください。私達のつくる家は、あくまでも“モダン”であり、時代を超えて色あせしないデザインを目指しているのです。
ヨーロッパの富豪達は、自分が生きているうちには完成しない家を建てました。なぜなら、それは自分個人の家である以上に、街のものだからと考えていたからです。
私達の目指す『200年住宅&資産になる家』は、もちろんそこに暮らす人達に愛され、受け継がれていく家であって欲しいと考えています。そして、それ以上に街に愛される家でありたいと願っているのです。 |